こんにちは、Mitoです。
もうマスクをするのが日常となった現在は、表情で補ってきたニュアンスが伝えられない状況になってきたと実感しています。
そんな中で言葉の持つ力がますます重みを増してきた今日この頃、改めて会話というコミニュケーションについて書かれた3冊の本を読みました。
各書籍に独自の切り口や感嘆する考えが散りばめられているのですが、共通する見解も見受けられます。
つまりこれだけの識者の方々が同じ見解を示している内容=超重要な事柄だと捉えることができます。
その超重要な事柄とは、ズバリ『傾聴力』『雑談力』『賞賛力』の3つのチカラでした。
傾聴力
現在の流行と言っていいかも知れませんが『人の話を聴く力』つまり『傾聴力』に注目が集まっている昨今だと私は思っています。
『おもしろい人の会話の公式』では、傾聴について以下のような見解がなされています。
「俺も」「私も」は禁止
先日、初めてボルダリングに挑戦しまして。
あー、実は俺も前からソレにハマってて
このように、人が話し始めた内容に被せてくるいわゆる話泥棒。
こういう場合の正解は聞く事です。
相手の良かった話はあくまで相手に差し上げておきましょう。
聞くが8割。話すは2割
人は自分の話を聞いてもらっている時が1番楽しい。
確かに会社の部下は、ニコニコしながら話を聞いてくれます。いい奴だ。
しかし、このような場合は、部下が気を遣ってくていることを気づかなくてはいけない訳です。
そう考えると、上下関係分け隔てなく、ひたすら聞きに徹するくらいがちょうど良いのかも知れません。
おもしろい人の会話と聞くと、つい喋るテクニックを想像してしまいますが、聞く力こそ会話の基本となるわけですね。
雑談力
『大人の言葉力』の著者、齋藤孝さんは『雑談力』と言う言葉を世に広めた人物と言っても良いでしょう。
この本では第6章が『雑談力』の解説になっています。
この中から特に私が共感できた項目を3つ抜粋します。
共通ネタで相手の興味に沿った雑談をする
「自分が好きなものを好きな人はいい人である」と言う心理は結構強い。
引用元:齋藤孝『大人の言葉力』大和出版,2019年11月,p173
ただし、いくら共通の好きな話題だとしても、決して自分中心の会話を進めてはいけません。相手の興味に沿うことが大事だと言えますね。
では共通の話題が見つからないときは、どうしよう。その答えが次になります。
「相手の話題+と言えば」で無限の質問力が身に付く
共通の話題が見つからなくても、相手の話題に出てきた言葉に「と言えば」をつけるだけで、文脈がつながり会話が途切れることなく続きます。
引用元:齋藤孝『大人の言葉力』大和出版,2019年11月,p195
例えば相手から『キャンプ』と言うキーワードが出てきた場合は、
キャンプと言えばソロキャンプが流行っていますけれどもお一人で行かれるんですか?それとも何人かで行かれるんですか?
週末家族で山へキャンプに行ってきました。
いいですね、家族で晩御飯にバーベキューとかするんですか?
ええ、あらかじめコストコで肉を買って行きます。
そうなんですか。コストコといえば、品揃え豊富だから他にも買っていかれるんですか?
のような感じでしょうか?…意外と難しいけど、マスターすれば確かにずっと雑談できそうですね。
自分のネタだと思っても相手の話を横取りしない
自分の話題に持って行きたくなってもちょっとこらえるのが大人です。
これは歳をとればとるほど、本当に気をつけなくてはいけない項目だと思いました。何せ前述しましたが、年長になると周りの若い人は(内心はどうあれ)話を聞いてくれますからね。
「説教」、「自慢話」、「思い出話」、この3つを抑えていかないと自分は伸びない。
賞賛力
最後に、世界のトップエリートはどのような考えで賞賛する力を発揮しているのか、『世界のトップエリートのコミュ力の基本』の第3章に答えがありました。
最強の賞賛力で相手の自己肯定感を高めるには、その相手が内心誇りに思っていることを、惜しみなく讃えること。
ムーギー・キム『世界トップエリートのコミュ力の基本』株式会社PHP研究所,2020年3月,p140
では、その具体的な方法も読んでいきましょう。
- 食文化を始めとする文化への賞賛
- その人の上司の前で「縁の下の力持ち」的貢献を意図的に褒めること。
- ポジティブ陰口
一番目の文化への賞賛については、
国を問わずに相手の自尊心を満たす上で第一にインパクトが大きいのが、文化への賞賛だ。
ムーギー・キム『世界トップエリートのコミュ力の基本』株式会社PHP研究所,2020年3月,p141
とあります。
もう少しミクロな視点に落とし込むと、例えば、その人がおいしいといったものに共感すると言うことだと思います。
二番目、三番目をまとめて例にすると、褒めたい人の上司の前で、本人がいないところでさりげなく褒め称える、いわゆる裏褒めと言うやつですね。
著者のムーギー・キムさんいわく、
私たちが社会に還元できる簡単な社会貢献が心の底から周囲の人を賞賛するということ。
ムーギー・キム『世界トップエリートのコミュ力の基本』株式会社PHP研究所,2020年3月,p146
だそうです。賞賛=社会貢献という視点は、まさに世界トップエリートを見てきた著者だからこそ言える一言なのでしょう。
まとめ
今回は3冊の会話にまつわる本から見つけた3つの言葉のチカラを抽出してみました。
『雑談を交わして相手の話をよく聞き、賞賛する』というまとめになりますが、それを意識せずに自然とできるようになるには、こんな考え方が必要なんでしょう。
相手に興味を持つ事と敬意を払うことが会話で最も重要なことだと胸に刻み、実践してきた。
ムーギー・キム『世界トップエリートのコミュ力の基本』株式会社PHP研究所,2020年3月,p120
それでは、楽しい読書ライフを!