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書評

【 ぜひとも読んでもらいたい】漫画ブルーピリオドの紹介

こんにちは、Mitoです。
ブルーピリオドは今期アニメで放送され、第1話を見て虜になりました。

主人公が感じた『明け方の街の青さ』

20年以上前の大学生時代、明け方まで遊んだ帰り道に見た街の青さはまさに主人公が見た景色と同じであり、その空気感や匂いを思い出して鳥肌が立ったんです。

私は現在コミックスを第6巻まで読み進めました。あらすじ、作品紹介、登場人物を通して皆様に作品の良さをお伝えしますので読んで頂けると嬉しいです。

作品紹介

『月間アフタヌーン』(講談社)誌上で2017年8月号より連載開始。

主人公・矢口八虎(やとら)が絵を描くことに目覚め美術の世界へ足を踏み入れ、出会った仲間たちと共に美術大学の最難関『東京藝術大学』を目指す姿を描いた作品です。

作者紹介

作者は山口つばさ先生。本人も東京藝術大学卒のようです。美しい絵と世界観と実体験が作品に反映されているのでしょうね。

本作品でも語られているように東京藝術大学は日本一倍率が高い大学なのでそこを卒業されている先生すげー!

東京芸術大学

発売巻数

2023年5月現在コミックス13巻まで発売されています。

著:山口つばさ
¥748 (2024/11/15 18:58時点 | Amazon調べ)

登場人物紹介

矢口 八虎(やとら)

本作の主人公。何事もそつなくこなし、空気を読んで誰にでも好かれるいわゆる陽キャ。

今どきの高校生の立ち振る舞いとしてリアリティがあるのかもしれない。

だが、酒やたばこに耽る姿に至っては現代ではファンタジーなのではないかと思ってしまう。逆におじさん世代には非常にノスタルジック。アイコスとか吸ってた方がイマっぽかったかも。

美術室で見た森先輩の絵に感動し、絵を描く楽しさに目覚め美術部に入る。

鮎川 龍二(ユカ)

本作のヒロイン?美術部員であり女装男子。

日本画を描いていた祖母の影響を受け東京藝大の日本画科を目指している。女子より美人なニュータイプヒロイン。

主人公の八虎よりこちらのほうが主人公属性高いと思う。それくらいのキャラである。

森 まる

八虎に衝撃を与えた美術室にあったF100号絵画を描いた人。

小柄でふんわりした雰囲気をまとっているが、絵を描いているときは別人のような集中力を発揮する。

推薦で武蔵野美術大学へ見事合格。描く絵にはいつも『祈り』を込めている。

高橋 世田介(よたすけ)

予備校で出会った高校3年生。八虎は彼のデッサンを一目見て天才と分かるくらい圧倒的な才能を持つ。

また八虎とは真逆の性格で人付き合いは苦手で孤高の存在でいわゆる陰キャ。ただし勉強は滅茶苦茶できる子。ユカが裏主人公としたら、世田介は裏ヒロインかもしれない。

橋田 悠(はるか)

世田介と同じ高校、予備校に通うおさげがトレードマークの高校3年生で美術作品の鑑賞が趣味。

八虎と世田介のバインダー的存在となっている。6巻に載っていた各キャラクター身長では189cmという高身長であった。

桑名 マキ

予備校で出会った高校3年生で一家全員東京藝大出身というエリート家族の一員。

本人も天才的な才能の持ち主ながら、藝大現役主席合格という姉にコンプレックスに近い感情を抱いている。

才能は随一だが、本作品のキャラクター中では比較的まともな部類に入っている気がする。

佐伯 昌子

八虎が通う高校の美術教師。八虎の葛藤や苦悩に対し、アドバイスしながら支える存在。

美大受験の厳しさを伝えつつも目指すきっかけを与える。

①国際結婚②相手は20歳年下③相手は大企業の社長④プロポーズに島をもらったの4つ中3つは本当のことらしい。

大葉 真由

予備校講師で声がとにかくでかい、そして身長もとにかくでかい(185cm)。

生徒の絵に対して時に厳しく指摘しつつも決して否定しない伝え方をする。佐伯先生とはまた違うアプローチで八虎を導く存在である。

感想(ネタバレ含む)

第1巻から6巻までは八虎が美術部に入部するところから東京藝大の受験までの内容になります。八虎という人物ははっきり言って器用です。

こういう人は社会で生きていく分には非常に評価が高いのですが、こと芸術の世界では欠点と言ってもいいかもしれません。

一方、私の中で裏主人公(ヒロイン?)ともいうべきユカはよく言えば個性の塊、悪く言えば不器用な生き方をしています。八虎とは逆に社会で生きづらく、芸術の世界にしか身を置けないような人物です。

皮肉なもので八虎はどんどん芸術にのめりこみ、ユカは芸術から離れていく展開が切ないですね。

八虎のようななんでもそつなくこなし上手くふるまっている人に限って何か欠落している人に魅力を感じてしまうんだと思います。(八虎の場合は、ユカだったり世田介だったり)
ほんの少しその気持ちわかります。

藝大学園祭で世田介君が八虎に向かって言う『何でも持ってる人が美術(こっち)にくんなよ』という気持ちもわかります。

そして私がこの作品に惹かれた理由がもう一つあることに気づきました。

1990年代初頭の名作で小学生の頃大好きだった『To-y』に空気感が近いんです。キャラクターも上条淳士先生の作品に出てきても違和感なさそうだし。

作品内の珠玉の名言集

「好きなことは趣味でいい」これは大人の発想だと思いますよ。
(佐伯先生)

出典:山口つばさ『ブルーピリオド』第1巻2筆目より

「空気読む気ないじゃん」
「それで何も言わないなら君は空気そのものだね」
(八虎とユカ)

出典:山口つばさ『ブルーピリオド』第2巻より

好きなことをやるっていつでも楽しいって意味じゃないよ
(八虎)

出典:山口つばさ『ブルーピリオド』第3巻11筆目より

マジメさに価値があるのは義務教育までよ
(大場)

出典:山口つばさ『ブルーピリオド』第4巻14筆目より

さて物語は6巻で一区切りですが、 私も 続きが気になりますのでこのあとebookjapanで続きを読もうと思います。

ブルーピリオド 11巻

それでは楽しい漫画ライフを!