こんにちは、Mitoです。
一攫千金を夢見て何も考えずとりあえずNFTアートを作成してNFTマーケットに出品したのは、4ヶ月前のことです。
売れるどころか、閲覧すらされない…
そのような状況の中でもう少しNFTというものを理解しようとした時に、ピッタリの本に出会いました。
その名も『NFTの教科書』
この本は日本暗号資産ビジネス協会(JCBA) NFT部会長の天羽健介さんとNFT部会法律顧問の増田雅史さんの共同編集です。
日本NFT業界ど真ん中にいる方々の執筆ということで、まさにこれから発展を遂げていく分野の教科書にふさわしい一冊になっています。
NFTとは?
NFTという言葉を耳にしたことがある方は最近多くなってきたかと思います。そのきっかけと言えば、
2021年3月、2つのオークションが世界的なニュースになりました。ひとつは、デジタルアート作家Beepleことマイク・ウィンケルマン氏のNFT作品『Everydays-TheFirst5000days』が約75億3000万円で落札されたこと。
もう一つはTwitterの共同創業者で当社CEOのジャック・ドーシー氏のNFT化された初ツイートが約3億1600万円で落札されたこと。
引用元:NFTの教科書p13(朝日新聞出版)
でしょう。とてつもない金額ですね。ただ、金銭面にのみ捉われるとNFTの可能性を狭めてしまいかねないので、もう一歩理解を進めるために『NFTの教科書』が必要になるのかと思われます。
先のブログでも触れましたが、
NFT(Non Fungible Token)とは『非代替性(ひだいたいせい)トークン』と呼ばれるブロックチェーンを用いた技術です。
↓ブログでもう少し解説していますのでよかったら見てくださいね。
https://alc-tools.com/3dcad-data-nft_part1/本の概要
『NFTの教科書』は以下の3章構成になっています。
- 第1章 NFTビジネスの全体像
- 第2章 NFTの法律と会計
- 第3章 NFTの未来
第1章では、取引所・ゲーム・アート・スポーツ・音楽・トレーディングカードといった多様な分野での活用例が紹介されています。
第2章は、NFTの分野が、実社会の制度上どのように扱われることになるかを専門家の方々が解説する内容になっています。
第3章は、NFTというテクノロジーがどのように発展し、未来につながっていくのかをNFTに関わる有識者の方々が解説する内容です。
次項からは、キャッチーな内容である冒頭第1章の前半についてレビューします。
NFTの概要とマーケットプレイス
現在取引されているNFTの主要カテゴリーは、コレクティブ・スポーツ・アート・ゲーム・メタバース・その他の6つに分けられるとのことです。
このセクションでは、このカテゴリーの各取引回数がグラフ化され、その内容について解説されています。
先に挙げたEverydays-TheFirst5000daysやジャックドーシー氏の初ツイートがコレクティブに当たり、取引回数が多いのは想定できましたが2番目に取引回数が多いのが、スポーツ分野であることに驚きを感じました。
やはり日本と世界の価値観の差異がこのように現れるのでしょうかね。
このセクションでは、他に9つの主要なマーケットプレイスの紹介、openseaでのNFT取引方法、coincheckNFT(β版)でのNFT取引方法が記載されています。
この項の著者は、コインチェック株式会社の方なので、coincheckNFT(β版)を載せていますが、取引量は圧倒的にopenseaが多いです。
世界中の方々に見てもらいたい(買ってもらいたい)、一攫千金狙いたいwという方はopenseaがおすすめです。
Opensea出品手順については↓にも書きましたので見てもらえると嬉しいです。
https://alc-tools.com/nft_up-opensea/NFT×アート
私の中でNFTといえばコレ!ということでこのセクションを取り上げました。
24×24ピクセルでAIによって生成されたアート『CryptoPunks』もまたNFTを代表するものですね。
この中の1つのキャラクターが約8000万で取引されるなど大きなニュースになることもしばしばですが、その値段の価値が『希少性』であることを解説しています。
そして、その希少性の証明に使われているものこそがブロックチェーン技術なわけです。
またこのセクションでは、今後のアート系NFT市場の動向予測もされています。
NFT×メタバース
メタバースとは何か
メタバースとはSF作家ニール・スティーヴンスンによる造語が由来で、『インターネット上に構築された仮想の三次元空間でアバターなどを用いて接する環境』とされています。
引用元: NFTの教科書p59(朝日新聞出版)
そしてメタバースにもクローズドメタバースとオープンメタバースという概念があるのですね。
Fortniteやどうぶつの森、マインクラフトもネット上で他ユーザーと繋がっていても分類としてはクローズドメタバースになるようです。
対してオープンメタバースとは、メタバース内のNFTアイテム(ファッションアイテムや仮想空間上の土地等)がプラットフォームを越えて所有でき、かつ価値が変わることなく行使できるような概念とのことです。
このセクションではその概念の重要性と課題を解説しています。
まとめ
本の紹介ということで惹きつけられる内容の第1章を中心に書いてきましたが、この本の教科書たる所以は第2章の法律と会計にあると思います。
正直第2章については法律関係に明るい方でなければ、容易く理解できない内容です。そのような意味でも、これからNFTに携わろうとしている方が1回さらっと読んで終わりにするにはもったいない本です。
つまずいた時に読み返す、まさに教科書的な本として取り扱いすべき内容だと感じました。
編者の増田さんがまえがきに書いていた通り、私もNFTの法律関係のみの本となっていたら手に取らなかったでしょう。
現在進行形で発展しているNFTの今を捉えた良書ですので、NFTを始めようとしている方におすすめする一冊です。
それでは、たのしいNFTライフを!